銀河艦団の全権を掌握したリウス・シュトミールは、全ての現有兵力を動員し、ディナン星系に進出、大勝利をおさめた。
一方、その勝利の乱舞の陰で、ひっそりと新しい生活を始めた者がいた。リウスの叔母ターナ・シュトミールである。
ターナは、三年前の敗戦で傷付き、倒れた夫を連れて、首都近郊の小村リュプスターナに移り住んでいた。
ある日、そんなターナの下を、甥のリウスと嫁のマリーとが訪ねた。
しかし、嫁のマリーとの間は、結婚して何年も経つのに、未だに、ぎくしゃくした関係が続いていて――
――苛烈極めた「第7次銀河戦役」の束の間の平和期を描いた短編。
(1993年10月、執筆。その後、随時加筆)
序 お姑さま
1 自分のこと、嫁のこと
2 シュトミール家の事情
3 いかがなさいました?
4 マリーさん?
5 夫
6 甥の言葉
7 元帥卿
8 ディナン会戦
9 熱い……!
結び 私にも嫁がいたのですよ
あとがき(1994年2月、記)
あとがき(2004年7月、記)