「サクラ大戦」とは、1996年9月に発売されたセガサターン用ゲームソフトのことである。
98年にはその続編となる「サクラ大戦2」が発売され、シリーズ累計250万本という、セガサターンでは異例の大ヒットを記録した。
その後、メインプラットフォームをセガサターンからドリームキャストへと移し、2001年には「サクラ大戦3」、2002年には「サクラ大戦4」が発売された。
ドリームキャストは、その後製造中止という運命を辿るいわゆる「負け組」のゲーム機であるが、その「負け組」のゲーム機のソフトであるにもかかわらず、「サクラ大戦3」はセールス50万本以上という、驚くべき数字を記録している。
ドリームキャストが製造中止になったため、以後はドリームキャストからプレイステーション2へとメインプラットフォームを移動し、サイドストーリー的な要素を含む「サクラ大戦〜ミステリアス巴里」や、96年発売の「サクラ大戦」のリメイクである「サクラ大戦〜熱き血潮に〜」が発売された。
2004年9月には「サクラ大戦5 episode0〜荒野のサムライ娘〜」、そして、2005年にはいよいよファン待望の「サクラ大戦5」が発売される予定である。
その他にも、PCソフトやゲームボーイソフトが存在する。
上記の様に、96年発売のゲームに始まり、サクラ大戦シリーズは、徐々にその世界を拡げ、今もなお拡げつつあるのだ。
「サクラ大戦」は、「ときめきメモリアル」等の恋愛アドベンチャーゲームと、「スーパーロボット大戦」に代表されるシミュレーションゲームとが融合されたゲームである。
プレイヤーは、シミュレーションパートで行われる戦闘をクリアしつつ、ヒロイン達との交流を深めていく、という形式になっている。
・「サクラ大戦」の世界観、ストーリー概観
物語は太正(たいしょう)12年春(「大正」ではない)海軍士官学校を主席で卒業した主人公「大神一郎(おおがみいちろう)」が、帝都・東京の「大帝国劇場」に赴任するところから始まる。
「大帝国劇場」は、表向きには「帝国歌劇団」の公演が行われる、単なる劇場であるが、実は「帝国華撃団(ていこくかげきだん)」という、軍の秘密部隊の本拠地である。
「帝国華撃団」は、通常の兵装では立ち向かうことのできない妖魔や蒸気兵器に対して、「霊力」をもって戦うための組織である。
帝国華撃団は、その活動目的によって更に5つに細分化される。即ち、
妖魔との戦闘を主目的とした「花組」
諜報や情報収集を主に行う「月組」
霊能力を用いて儀式等を行う「夢組」
隊員や物資の輸送に携わる「風組」
地理的環境等の理由により他の組が活動できない地域で戦闘等を行う「雪組」
である。主人公の大神一郎は、このうちの「花組」の隊長となり、花組に属する6人の乙女――
真宮寺(しんぐうじ)さくら
神崎(かんざき)すみれ
マリア・タチバナ
イリス・シャトーブリアン(通称アイリス)
李紅蘭(りこうらん)
桐島(きりしま)カンナ
――と共に、「光武(こうぶ)」と呼ばれる一種のロボットに乗り、帝都に巣食う妖魔と戦っていくのである。
「光武」にはいくつか発展形が存在し、「サクラ大戦」の後半では「神武」、「サクラ大戦2」前半では「光武・改」、後半では「天武」、「サクラ大戦3」前半では「光武・F」、後半では「光武・F2」、「サクラ大戦4」では「光武弐式」が登場する。なお、「サクラ大戦5」で使用されるのは、これらとは別系統の、「スタァ」という機械のようだ。これらを一括して「霊子(りょうし)甲冑」と呼ぶこともある。
以上が「サクラ大戦」のストーリーであるが、「サクラ大戦2」では、上記の6名の他に、
ソレッタ・織姫(おりひめ)
レニ・ミルヒシュトラーセ
(なおこの2名は「花組」の前身である「星組」の元隊員である)
の2名が加わっている。
「サクラ大戦3」では、物語の舞台を帝都から巴里(パリ)に移し、それと共にヒロインも一新されている。
なお、主人公が大神一郎である点は変わりない。巴里でのヒロインは、
エリカ・フォンティーヌ
グリシーヌ・ブルーメール
コクリコ
ロベリア・カルリーニ
北大路花火(きたおおじはなび)
の5名である。
なお、この頃から、シミュレーションパートが、他のゲームにはない独特な性質を持ったものへと変更され、ゲームシステム面でも更なる充実を果たしたことを付記しておく。
「サクラ大戦4」は、大神一郎の物語の完結編にあたり、帝都と巴里計13名のヒロインが登場する。
舞台は帝都である。
余談であるが、「サクラ大戦4」は、制作期間が1年しかなく、また「サクラ大戦」シリーズが始まった当初発売される計画はなかったということもあり、ファンの間での評価は低い。
そして、「サクラ大戦5」では、舞台は紐育(ニューヨーク)へと移っていくこととなる。
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