2025/3/31
ちょっと前のこと――
……
……
『ゲゲゲの鬼太郎』でお馴染みの水木しげるさんの特集番組をテレビでやってて――
(へえ〜)
って――
京子さん、思ったんですよ。
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水木さんは、もう10年くらい前に亡くなってるんですが――
……
……
生前のインタビューか何かで、
――正義のために闘うヒーローは滑稽だ。
みたいなことを仰ってて――
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それをみてて思った。
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……
京子さんの感覚も――
これに近いかもしんない――
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……
たしか私が高校生くらいだった時――
同級生の女の子が、
――『ゲゲゲの鬼太郎』の鬼太郎って、主人公なのに、強くないよね。けっこうヤラれるよね。そこがエロい。
みたいなことを云ってて――
……
……
当時の京子さん――
少しマゾっ気が芽生えつつあったから――(w
……
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そのあと――
『ゲゲゲの鬼太郎』をできるだけ読み返してみて――
その「エロいヤラれシーン」とやらを――
あちこち探してみたんだけど――
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なぜか見つからず……。
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……
そのまま――
この歳(49歳w)になるまで――
ずっと放っといたんですが――
……
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……
(もしかして……)
って――
京子さん、思った。
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……
水木さんは――
正義の味方が悪との闘いに勝って晴れやかな表情をみせたりするのが――
たまらなくお嫌いだったんじゃないかな。
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……
「滑稽だ」
って仰ってたけど――
……
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本当は「滑稽だ」とか「滑稽じゃない」とかではなくって――
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……
単に、嫌い。
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その「嫌い」の意思表示が、「滑稽だ」っていう言葉になって表れた。
……
……
そんな気がしたんです。
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……
水木さんは、1922年生まれ――
太平洋戦争開戦時、19歳――
当然、戦地にも行かれてて――
そこでの悲惨なご体験なんかを『総員玉砕せよ!』のマンガなどに描いていらっしゃいます。
……
……
当時の軍人のお偉いさんたちっていうのは、
――この戦争は正義の戦いである!
とかなんとかいうことを盛んに云ってたわけで――
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……
そしたら――
アメリカ軍に負けて占領されちゃった、と――
……
……
その様子は、まるで、
――やかましく騒ぎ始めて暴れ出し、やがて大男に取り押さえられてレイプされた――
みたいなもん――
って、口さがない後世の批評家に酷評されて――
いい恥、かいた。
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それは、まあ、たしかに――
みようによっては、滑稽かもしれませんが――
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滑稽って云うよりは――
……
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無様だよね。
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屈辱的を通り越して――
恥辱的なまでにカッコ悪い。
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とにかく――
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そんな無様な軍国日本が――
水木さん、大嫌いになった――
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そんなふうに考えれば――
なんか、よくわかります。
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私も、そう。
そういう「軍国日本」は嫌いです。
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嫌いだけど――
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自分が生まれた国であり――
紛れもなくルーツがあるから――
どうしようもない。
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……
……
だから――
そういう無様な姿を――
あえて戦う物語のヒロインに託して――
微に入り際に穿って、描いていんのかもしんない。
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……
水木さんにとっては――
もしかしたら――
その託す相手が、『ゲゲゲの鬼太郎』の鬼太郎だった?
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わかんないけど……。
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だって――
そんなペーソスで無様に描かれた鬼太郎って――
私、自分で読み返した限りでは、見つけられなかったから――
……
……
ま――
私の感性の問題かもしれないですけどね。
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いや――
……
……
もしかして――
「感性」じゃなくて、「守備範囲」の問題か(w
……
……
ショタコンの気は、今も昔も、ゼンゼンないからなぁ〜。