2024/6/30

 エログロ漫画描きの京子さんも――

 いよいよ五十路前――

 ……

 ……

 今年で49歳と相成ります。

 ……

 ……

 ……

 ……

「『エログロ』って云うほど、グロくはないんじゃない?」

 って云われることも、よくあるんですが――

 ……

 ……

 まあ、それは――

 例えば、怪獣みたいなゴテゴテしたヤツが出てきて、登場キャラたちを血塗れにして貪り食ってくって感じの「グロ」ではなくて――

 いかにも正統派ヒロイン然とした主人公キャラが、手加減なしで、がっちりヤラれて、救いがないって意味での「グロ」なんですよね(w

 ……

 ……

 これが――

 加虐嗜好の強い紳士の皆様にはバカ受け(w

 ……

 ……

 被虐性向の強い一部の淑女の皆様にも、なぜか隠微にバカ受け(w

 ……

 ……

 もちろん――

 正常な感性をお持ちの大部分の方々には完全スルーか眉をひそめられます(w

 ……

 ……

 当然です(w

 ……

 ……

 ……

 ……

 そんなマンガを描き始めて――

 あれこれ30年――

 ……

 ……

 最近、ようやく、

 ――ヤラれの美学

 の本質が、わかってきた気がします。

 ……

 ……

 ……

 ……

 ……

 ……

 一番はじめに大切なことを云います。

 ……

 ……

 いわゆる「ヤラれ」って云うのはね――

 ……

 ……

 カッコよくないと、いけないのよ。

 ……

 ……

 ……

 ……

 ここでいう「ヤラれ」って云うのは――

 いわゆるカワイイ系・キレイ系の闘うヒロインが――

 敵の悪者に敗れて、捉えられ、容赦なく犯され、殺される――

 みたいなシーンを指してます。

 ……

 ……

 実は――

 イケメン系とかキザ系とかのヒーローの「ヤラれ」ってのも、あるんですが――

 ……

 ……

 そっちは私の守備範囲じゃないもんで――

 よくわかりません(w

 ……

 ……

 ……

 ……

 で――

 そっちの、いわゆるカワイイ系・キレイ系ヒロインのヤラれですが――

 ……

 ……

 このヤラれは――

 十分にカッコよくないといけないんですよ。

 ……

 ……

 ……

 ……

 ただ逃げ回ってたりしないで――

 十分に敵と闘えて――

 弱い悪者なんかは、可憐に叩きのめす。

 ……

 ……

 けど――

 強い悪者には、かなわなくて――

 ……

 ……

 そこそこ善戦はするんだけど――

 ……

 ……

 最後は、あえなく力尽き、ヤラれてしまう。

 ……

 ……

 そのヤラれの時も――

 十分にカッコよくないといけない。

 ……

 ……

 ここでいう「カッコよい」って云うのは――

 例えば、

 ――ほら、私、ちゃんと、あなた達にヤラれてあげてるのよ。

 みたいなワザとらしさはNG――

 ……

 ……

 ホントは凌辱されたくなくて、必死に抵抗してるんだけど――

 ついに抑え込まれて、屈辱的に弄ばれ、何度も焦らされた挙句、最後にトドメを刺されてしまう――

 みたいな――

 ……

 ……

 その時――

 さしものヒロインも、実は、淫靡な悦楽に、ちょっとだけ酔い痴れてるけれど――

 ……

 ……

 その自覚がヒロイン自身の被虐感を煽って、さらに恥辱感を高める、と――

 ……

 ……

 ……

 ……

 そんな感じが、いわゆる、

 ――正統派ヒロインのヤラれの美学

 なんですね。

 ……

 ……

 ……

 ……

 昔は――

 こういうヤラれのシーンは、ハッキリ云って、私たちマンガ描きの独壇場だったんですが――

 ……

 ……

 最近じゃね――

 そうでもないんですよ。

 ……

 ……

 ふつうにレイプの濡れ場とかができて、かつ殺陣のアクションもキレッキレ――

 っていう女優さんが、ここ15年くらいで、何人も出て来ていてね――

 ……

 ……

 そういう人たちのお芝居とかを映像で確認とかさせて頂くと――

 もう、ホント、勉強になります。

 ……

 ……

 ……

 ……

 京子さんがエログロ漫画を描き始めた30年前は――

 濡れ場だけ――

 アクションだけ――

 って女優さんは、もちろん、いっぱいいたんだけれど――

 濡れ場もアクションもって女優さんは、ほとんどいませんでした。

 ……

 ……

 そういう女優さんたちは、マジで本気にヤバい。

 ……

 ……

 ヒロイン・コスチュームを少しだけ破かれてて、胸とか陰部とかが微妙に晒されてて――

 それでも、ふつうに機敏にアクション・シーンとかをこなしてて――

 例えば、胸を強打されて口から精液もどきがこぼれるとか、下腹部を強く蹴られて膣から精液もどきがこぼれるとか――

 そして、最後は、しっかり苦悶のヤラれ声で、いくらか甘美にシーンを閉じる――

 って――

 もう、30年前だったら、絶対マンガとかじゃなきゃビジュアル化できなかったことが――

 今じゃ普通に実写の映像になってんだもん。

 凄いことですよ。

 ……

 ……

 ……

 ……

 だから――

 京子さんたちマンガ描きは、今、廃業のピンチなんです(苦w

 ……

 ……

 ……

 ……

 でも――

 まあ、しょうがない。

 ……

 ……

 実写で同じことをやられたら――

 そりゃ、みんな実写のほうをみるよ。

 ……

 ……

 マンガより実写のほうが、絶対、

 ――すげぇ

 って、なるもん!

 ……

 ……

 ……

 ……

 って云うか――

 ……

 ……

 もし、10代の私に――

 女優さん並の外見とAV女優さん並の度胸とアクション女優さん並の運動神経があったなら――

 私、絶対、

 ――ああ、なりたい!

 って思ってたと思う。

 ……

 ……

 実際は、そんな運動神経はないし、度胸もないし――

 何より、そんな外見もなかったもんですから――(w

 ……

 ……

 仕方なく、マンガを描き始めたわけで――

 ……

 ……

 ……

 ……

 けど――

 ホントは、描きたかったんじゃない!

 ……

 ……

 演(や)りたかったんだ!

 ……

 ……

 そして――

 犯(や)られたかったんだ――映像の虚構の中だけで――

 ……

 ……

 ……

 ……

 そんなことを思う、京子さん、五十路前――

 ……で、ございます(w

 ……

 ……

 ……

 ……

 と云うわけで――

 ――ヤラれの美学

 の本質――

 ……

 ……

 それは、

 ――カッコ良きこともなき身をカッコよく――

 ……

 ……

 ……

 ……

 だって――

 強敵の悪者に捕まって、嬲られて、辱められて――

 膣とか口とかにオチンチン――ないし、それらしきモノ――を入れられて――

 最後は無様に汚されて殺されるんですから――

 ……

 ……

 ぜんぜんカッコ良いわけはないんですが――

 ……

 ……

 そんなカッコ悪さの中に、どんなカッコ良さを見つけ出すのか――

 ……

 ……

 それが、

 ――ヤラれの美学

 の本質です。

 


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(「死が美しいのは虚構だけ」って云うのは、まさにヤラれの美学の神髄と思う京子さんに愛の手を〜)

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