2009/4/2

 ちょっと、きいてくださいよ。

 うちの弟ったら、とんでもなく大変なことになってるんですよ。

 生まれてからこの方、ずっと彼女ができないと――
 こうも、いかれてしまうのか、と――

 先月なんか、誰かとケータイ電話で話をしてて、

 ――イクミはロリロリ だけど、ヤスヨはハイハイ でいけるだろう。

 とか云ってるんで……。

 ……

 ……

 おい――
 愚弟――

 きみがロリコンなのは薄々わかっていたが――

 そこまで ロリコンとは思わなかったぞ。

 あのな――

 ヤスヨはやめとけ。

 悪いこと云わないから――

 ……

 ……

 せめて イクミにしとけ。

 だって――
 ようやくハイハイできるようになった女は――

 まだ女じゃない んだぞ。

 それは「乳幼児」っていうんだ。

 いいか?
 わかったか?

 ……

 ……

 ……

 ……

 え〜〜。

 ……

 ……

 今日は、もうエイプリル・フールではなくなってますが――
 以上のお話は、まったくもって本当のことなので――
 別に問題はありませんよ。

 どういうことかと云いますと――

 ……

 ……

 ……

 ……

 昨日で年度が変わりましたね。
 平成21年度の始まりでございます。

 で――

 うちの愚弟は、中学生の塾で働いているものですから――
 年度末や年度始めというのは、それなりに一息つけるところなのです。

 年度末よりも一段階前の受験期が一番気を使い――
 それが終われば、あとは来年度の受験期に備えて気の長い準備を始めればいい――
 というわけです。

 だから――
 うち愚弟、まじ違いますよ、人格が――受験期とそのあとで――

 受験期は、ホントに余裕のない感じ――
(ちょっと、いかれちゃってんじゃないの?)
 みたいな――

 でも、そのいかれ具合を自分ではわかっていない――
 みたいな――

 例えば――
 愚弟は、いま勤めている塾では数少ない正社員の1人なので――
 教え子の進路指導には、けっこう深くタッチしてるんです。

 あの進路指導ってのは、京子さんも経験ありますけれども、生徒さん本人の見栄とか親御さんのエゴとかの調整がスゴく大変で――(w
 毎年、骨の折れる仕事なんです。

 だから――
 うちの愚弟などは、非番で家にいるときでも、ケータイで同僚たちと進路指導の打ち合わせとかしてますよ。

 いかれまくっているのは、そういうときの打ち合わせなんですよ――自分では気付いてないみたいだけど――

「ロリロリ」とか「ハイハイ」とかいう言葉が、いい例ですわ。
 無意識に使ってるみたいなんですよね――しかも大真面目に――

 ……

 ……

 え〜〜、「ロリロリ」というのは、

 ――ローリスク、ローリターン

 のことです。
 つまり、自分の学力に見合った第2志望くらいの学校を受験するということですね。
 これに対し、「ハイハイ」というのはですね、

 ――ハイリスク、ハイリターン

 のことです。
 つまり、自分の学力よりもワンランク上の第1志望の学校を受験するということですね。

 ……

 ……

 だから、「イクミはロリロリだけど、ヤスヨはハイハイでいけるだろう」というのは、

 ――イクミは第2志望を受験させるほうがいいけれど、ヤスヨは思い切って第1志望を受験させたほうがいいだろう。

 という意味になるわけです。

「ローリスク、ローリターン」が「ロリロリ」なら――
「ハイリスク、ハイリターン」は「ハリハリ」のはずですが――
 なぜか、そうはならず――

 また――
「ハイリスク、ハイリターン」が「ハイハイ」なら――
「ローリスク、ローリターン」は「ローロー」のはずですが――
 なぜか、そうはならず――

 要するに「ロリロリ」と「ハイハイ」にしたかったわけですよ。
「ハイハイしてるまでにロリロリ」みたいな誤解を好んで招きたかったわけですな。

 最初は純粋にギャグだったんだけど、使ってるうちに、だんだん違和感なくなってって――
 いつしか、ふつうの塾内用語になってしまった、と――(w
 使ってて、そのアホさ具合に気付かなくなってしまった、と――(w

 ……

 ……

 まったく……。

 その程度の感受性だからこそ、いつまでも彼女ができんのだよ、我が愚弟――

 わかってる?




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