2007/5/16
この前のゴールデンウイークで――
サンキっちゃんと飲んで話してたときに――
しみじみと云われたことがあるんですよ。
曰く、
――京子さん、あのな、電車に乗ってて、全然、美人じゃない娘（こ）がおったのよ。
と――
だいぶ、お酒が入ってて、正確には何云ってんだかわかんない感じ――
なんだけど、
（だいたい、こんなこと云ってるな）
ってのが、わかる程度――
そんときは、まだマル太くんもいて、一緒に飲んでたんだけど――
こういうときのマル太くんは、ただ黙ってきいてるだけ――
もっぱら、サンキっちゃんのワンマン・トークショーになるんです。
で、仕方なく私が、
「それで？」
って訊くと、
――あのな、その娘はな、ハッキリ云ってブス なのよ。みればみるほど、どうしようもないブス なのよ。美人になり損ねた感じの――ちょっと 救いようのないブス ――なのよ。
と――
あ。
ちょっと注釈が必要ですね。
サンキっちゃん曰く――
どうしようもないブス
というのは、
美人に近いブス
のことなのです。
100人が100人、ブスだと思えるブスは、まだ救いようがある、と――
それだけ、個性が強いのだから、と――
けど、100人が100人、ブスと思うわけではない――そんな強い個性はない――むしろ、なかには、何かの間違いで美人だと思う男もいるかもしれない――そういうブス――
それが、ホントに救いようのないブスだ、と――
――そういうブスに、この前、遭遇しちゃったのよ。
と――
……
……
この時点で、京子さん的には、
（ふう〜ん）
って感じです。
だいたい結末は想像つくんだけど――
まあ、話の腰を折るのも、どうかと思ったので――（笑
仕方ないから、さらに、
「それで？」
って訊くと、
――顔だけなのよ。
と――
曰く――
体型とか、着てる服のデザインとか、肌の色とか、靴のデザインとか、口を半開きにして居眠りしている様子とか、そういうのは、みんなストライク――
けど！
―― 顔だけがイカん のよ！
と――
――たぶん、100人のうち99人までは、ブスだと思うのよ。
と――
――けど、残りの1人は美人と思うのよ。
と――
――で、その1人がオレ なのよ。
と――
……
……
……
……
……
……
じゃあ、問題ないじゃん。
……
……
さっさとナンパしとけや。
……
……
って云ったら――
――それは、できんのよ。
って云うわけ――
――それだけは、ゼッタイできんのよ。
って――
「なんで？」
って訊いたら、
―― 首絞めそうになる から――
だって――
……
……
は？
……
……
曰く、
――ナンパして、ホテルに連れ込んでたら 間違いなく 首絞めて殺してる 。
と――
……
……
……
……
……
……
……
orz
……
……
そうだった――
そうだったんだよ。
これが、あるんだよ――
サンキっちゃんは――
これさえなけりゃ、スゴくいいヤツなのに――
……
……
結局――
あらん限りの理性を振り絞って――
その娘には声をかけなかったそうですよ。
よかったね――
殺人犯にならなくて――
……
……
（せいいっぱいの苦笑）
……
……
ちなみに――
サンキっちゃんは、美人だったら必ず首を絞めたくなるわけでは、ありません。
っていうか、美人だと首は絞めない。
なぜかと云うと、
―― 美人は社会の公共物 だから――
首を絞めたくなるのは、
――多くの男にとっては、たぶんブスなんだけど、自分にとっては、まあまあの美人――
そういうブスだけなんだそうです。
そういうブスは、思わず、あの世に連れて逝きたくなるんだそうな――
そうやって、あの世に連れて逝くことを、サンキっちゃんは、
――お掃除
と呼んでいます。
―― お掃除したくなった のよ。
と――
――だって、自分以外の男にとってはブスなのよ。だったら、すぐにも除去しなきゃいけないのよ。
と――
……
……
その理屈――
明らかに違うから……。
……
……
いや――
でも、まあ――
これ――
笑い事じゃないんですよ。
サンキっちゃんって――
昔、女の子の首を、ホントに絞めたことがあるんだそうですよ――
中学か高校の頃――
一緒にプールに遊びに行ったとき――
その女の子――
マジで気うしなったんだって――
水着姿のままで――
幸い、監視員のお兄さんたちには気づかれずに済んだらしいけど――
気づかれてたら、けっこうヤバいよね。
……
……
ちなみに――
マル太くんは――
……
……
……
……
なぜか――
……
……
水着姿のままで
ってところに――
猛烈に 反応してた ――（嘲笑
……
……
ちげーだろ、ぼけ！
……
……
酔いが回ると――
本性でるんだね。 to マル太くん